元首相銃撃事件公判での証言に想う

投稿日:2025年12月05日

令和四年七月八日、安倍晋三元首相を演説中を銃撃して死亡させ、殺人などの罪に問われた、世界平和統一家族連合(旧統一教会)の信者を母に持つ被告の被告人質問や家族への証人尋問が始まった。
先ず被告の行為は殺人であり、厳格に裁かれるべきことは、当然のことであり、その上で宗教的な視点からこの事件を考えねばならない。
今回の事件が明るみに出る前から、旧統一教会は長年に亘り、多くの信者やその家族を窮地に追い込み、家庭を崩壊させた。また親の狂信的な信仰によって、絶望的な日々を送らねばならなかった家族の問題も発生していた。
被告の母の入信にいたる経過や入信後の多額な献金などの狂信的な信仰。また兄の自殺、さらに妹が「教団に家庭が崩壊させられた」と証言するなど、宗教による家庭生活環境の崩壊の悲惨な宗教被害が、明らかとなった。そして被告人への質問で、家庭を崩壊させられた宗教二世である被告が旧統一教会に対して祝福のビデオメッセージを送った安倍元首相に対して、嫌悪感と絶望感から銃口を向けたことが明らかになった。
今回の事件で特に「宗教二世」の人権侵害が一気に噴出、身体的虐待、心理的虐待、親の多額の献金を起因とする貧困等、筆舌しがたい苦しみなどその人権が揉礪される事態が明るみに出て、広く社会が知ることになった。
「幸福な日々を送りたい」という願いが宗教に共通するものであるが、旧統一教会は、その願いとは真逆のカルト宗教と言わざるを得ない。そこから発生している「宗教二世」問題であるが、宗教における人権問題は、本宗にとっても重要な課題であり、今後もその問題を注視していかねばならない。