各山会では、去る五月二十三日に京都市東山区の智山派宗務庁三階大講堂に於いて令和四年度人権推進講習会を開催した。コロナ拡大防止のため昨年度・一昨年度の講習会は中止となり、三年ぶりに一堂に会しての開催となった本年度は加盟各派より約六十名の参加を得た。
マリ共和国出身で一九九一年に留学のため来日、アフリカ系で初めて日本の大学(京都精華大学)の学長となったウスビーサコ氏による講演「ご縁に導かれ共に生きる」が行われた。講演では「心の扉を開いて人生を歩む、気づき、感謝」を副題に、自身の留学体験から学んだ共生社会の在り方や、教育者としてグローバルな人材の育成について語つた。その中でサコ氏は、日本人が異文化に対し「外人」という。まとめのフレーム(先入観)だけしか持だないこと、同調圧力に弱いこと等を指摘。学長時代に留学生倍増計画として掲げたダイバーシティ(多様性)推進宣言等を例に挙げ、「共生社会をつくるためには自国の文化を深く学んで、自身のアイデンティティを認識し、自分の軸を築くことが肝要だ。他者と出会うことで自分の再発見に繋がり自分を受け入れてこそ他者も受け入れることができる」と結び、参加者からの質疑にも応じていた。
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