全真言宗で災害共済制度の創設を

投稿日:2024年02月15日

能登半島地震の状況が徐々に明らかになる中、本宗では高野山真言宗の末寺に甚大な被害が集中していることがわかってきた。能登は以前から過疎化による少子高齢化が進んでいた地域であり、被災地区の復興の中で寺院を再建していくには、尋常ならざる苦難が伴うと指摘されている。檀信徒や地域住民の生活の立て直しも含め、全真言宗を挙げての支援が不可欠であろう。
毎年のように大災害に見舞われる日本にあって、国土安穏の祈りと災害への備え、発災後の支援体制の整備は一体の営みとして考えなければならない。
災害が巨大化している昨今、被災地域の寺院を再建・修復するには、派を超えた全真言宗の支援力を結集する必要があるのではないか。
本宗の中には、すでに優れた保険制度や共済制度を持ち、幾多の自然災害を乗り越えて長く運用してきた実績を有する宗派が複数ある。現在、新たな災害共済制度の検討を開始した宗派もある。本宗を取り巻く課題を改善する鍵となる。こうした智慧を持ち寄り、地震や火災、風水害など自然災害の支援に特化した全真言宗寺院が対象の共済制度を創設できないだろうか。
弘法大師を宗祖に仰ぐ一万数千カ寺のスケールメリットを活かした手厚い相互扶助の制度の確立は、全真言宗で厳修している後七日御修法の国土安穏の祈りを具体化する実践の一つとなるのではないだろうか。
国土安穏の祈りを共にし災害に特化した共済制度を各派で共同運用する中で、各寺院の帰属意識が高まり、真言宗としての一体感が強まることが期待される。そうした安心と連帯の中で、愛宗護法の念が培われるのではないか。