能登半島地震各派被災状況

投稿日:2024年01月25日

一月一日に能登地方を震源とし最大震度七を観測した能登半島地震は、石川県能登地方を中心に甚大な被害を齎した。
一月十六日現在、石川県で二百二十二人死亡、安否不明者二十一人、二万一四一一棟の住宅被害を確認。また住宅被害は富山県が三二四六棟、新潟県が三八六三棟が確認されてい今本宗では石川・能登に高野山真言宗の所属寺院が最も多く、石川支所四十ヶ寺、能登支所四十ヶ寺がある。各派の被災状況は下記。

〈高野山真言宗〉
一月二日に災害対策本部(本部長今川泰伸宗務総長)を設置し、五日にお見舞文をホームページに長谷部真道管長名で発表、四日には、社会人権局の職員四名が、発電機、燃料、ブルーシート、下着、保存食、生理用品等の救援物資を、石川宗務支所長北原隆義師の自坊の妙観院(石川県七尾市)に搬入。また能登宗務支所(川元祐慶支所長・穴水町明泉寺)には珠洲市、輪島市、鳳珠郡能登町、同郡穴水町の二市、二町に四十ヶ寺があるが、十二日の時点で被害の全容は掴めていない。現時点では住職・寺族の人的被害の報告はないが、引き続き情報収集中である。相当な被害が出ており、輪島市の岩倉寺(一二三秀仁師)は本堂、庫裡、鐘楼堂が倒壊。天王寺(廣渾佑昇師)は本堂庫裡半壊、釣鐘堂倒壊、石碑倒壊。穴水町の来迎寺(加波祐正師)は観音堂傾き、庫裡半壊、地蔵尊倒壊など。なお石川宗務支所下でも被害が出ている。同宗では全末寺に対して被災地への義援金、被災地域の復興支援活動に活用するため、募金活動を開始した。
支援金振込先は口座名「高野山真言宗災害義損金預り金部」、口座番号郵便振替口座番号〇〇九二〇-九-二七五四一三・通信欄に「令和六年能登半島地震」と明記。問合せ先は「高野山真言宗災害対策本部」(電話〇七三六-五六-二〇一三・FAX〇七三六-五六-二二二六・Eメールsyakaika@koyasan.or.jp)へ。

〈豊山派〉
一月九日にホームページに宗派と総本山長谷寺名でお見舞い文を発表。越後、佐渡両宗務支所に対し被害調査を実施中。一部寺院で石塔が倒れる等の被害が出ている。

〈智山派〉
一月三日にホームページに宗派と総本山智積院名でお見舞い文を発表。被災地域の所属寺院は石川県一一ヶ寺(能登地域には無い)、富山二ヶ寺、福井十八ヶ寺、新潟百九十四ヶ寺。被害状況は福井県は堂宇の傾き一軒、仏具落下等、新潟県は仏具落下、壁崩落等の報告があった。智山派宗務庁では日本赤十字社を通して石川、富山、新潟各県に五十万円ずつの義援金の拠出を決定した。

〈御室派〉
石川・富山両県に所属寺院はなく、福井・新潟両県には直轄寺院として約十ヶ寺があるが、いずれも大きな被害はなかったという。華道支所でも被害は報告されなかった。なお仁和寺では被災地支援の募金箱を設置し、ホームページやSNSに於いて震災へのお見舞いを発表した。

〈醍醐派〉
北陸地方(石川・富山・福井)に無住含め十ヶ寺の所属寺院があるが、一月三日に宗務本庁より確認したところ、いずれも地震での人的被害・津波による被害はなかったが、揺れによる堂宇の壁の崩落、仏像の転倒等の被害があったとの報告をうけた。また同派新潟県寺院の被害は無かった。

〈大覚寺派〉
ホームページに大本山大覚寺名でお見舞い文を発表。能登半島地震の被災地域に所属寺院は無く、いけばな嵯峨御流では富山司所と北陸司所があるが、いずれも被害はなかった。

〈日太`天顔プロジェクト〉
豊山派浄光寺(長野県上高井郡小布施町雁田六七六)副住職林映寿師が代表を務める一般社団法人日本笑顔プロジェクトでは主に重機サポートのボランティアとして被災地の石川県珠洲市に入り、現地の行政、警察、自衛隊、支援団体等と協力して活勁をしており、林師も四日から六日、十二日から十四日まで被災地に入り活動した。活動の詳細は同プロジェクトのHP(https://egaonowa.net/)を参照のこと

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