香川本山寺五重大塔落慶大法会

投稿日:2024年01月06日

香川県二豊市豊中町本山甲一四四五の四国霊場第七十番札所・四国三十六不動霊場第二十九番杜所高野山真言宗本山寺(長田育生師)では、昨年十一月五日、五重大塔平成令和之大修理落慶大法会を盛大に厳修した。
同塔は明治四十三年、当時の中興第二世頼富實毅師により再建されたが損傷がひどく、平成二十五年七月、当初は建て替えの可能性も視野に入れていたが、最終的には明治の五重塔を修繕して残すことを選択し、「塔の文化的価値を失うことなく、次の世代に安心して渡すための保存修理」を目指した「五重大塔平成大修理」がスタートした。
同年十一月には本山寺関係者と建築分野の有識者による「整備委員会」(多田善昭委員長・建築家・元香川県近代和風建築総合調査委員会副委員長)を設立、建築基準法と同等以上の安全性の確保を前提としながら、五重塔を約百年間支えてきた構法や部材は可能な限り活かし、文化財としての価値を下げないよう、在来構法の延長上での保存修理、補強に取り組む方針を定めた。
二十六年一月三豊市文化財指定、八月施工者(伸和建設㈱)決定。二十七年七月撥遣法会、九月工事着手・安全祈願法会、二十九年十一月上棟式、三十一年四月竣工式を行い、今回の落慶大法会を迎えた。併せて、五重塔の四仏の修復と新たに造立された本尊大日如来(佛師は富山県井波の藤崎秀胤師)の開眼も行われた。

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