智山伝法院では、去る二月八日東京都港区愛宕の智積院別院真福寺に於いて、特別講習会「弘法大師教学の展開 激論-新義教学VS古義教学-」を開催した。
当日は午後二時から地下講堂に於いて、オンラインを併用して開催、先ず宮坂宥洪院長が趣旨説明と問題提起を行った。
次に北川真寛密教文化研究所委託研究員が「古義の教主義」別所弘淳智山伝法院常勤講師が「新義の教主義」と題して発表。次に土居夏樹高野山大学准教授が「古義の優位性」小林靖典智山伝法院常勤教授が「新義の優位性」と題して発表した。
パネルディスカッションでは「古義には、衆生の視点が欠如しており衆生の救いがないのではないか」との小林師の指摘に対して、土居氏は「宥快師(高野山教学の大成者)は悟りと化他(救い)は同じ意味だと解釈している。新義と古義の間には成仏と行の立場に相違がある」と回答。北川師は「宥快師は、高野山は修行の道場なので、阿閣梨は上根上智でなければならないという思想が反映されているのではないか」と回答、真言行者としての自覚を強調した。
最後に鈴木晋怜副院長が挨拶し四時半閉会した。
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