御室88ヶ所 竹林寺落慶法要

投稿日:2021年06月05日

京都市右京区御室大内三三の総本山仁和寺では去る四月二十二日、成就山にある御室八十八ヶ所霊場の第三十一番札所竹林寺再建落慶法要を厳修した。
御室八十八ヶ所霊場は文政十年(一八二七)、仁和寺二十九世門跡済仁法親王の本願により本四国霊場の砂を持ち帰って成就山に埋め、その上に諸堂を建て霊場を整備したのが始まり。現在は、近年頻発する台風等の自然災害や経年劣化による損傷が目立つことから、六年後に迎える開創二百年に向け、地域の理解を得ながら成就山全体を整備する「御室地区等整備プロジェクト」が勧進を中心に進められている。
今回落慶なった第三十一番札所竹林寺はその中でも特に破損が著しかったが、改修に必要な総工費一千万円の全額寄付を受けて見事に再建を果たした。また、瓦礫搬出のためのボランティアも募り、立命館大学の職員・学生や一般から延べ二五〇名の協力を得た。
法要当日は快晴に恵まれて午前十時頃に寺務所を出発、十一時より落慶なった第三十一番札所で開式。吉田執行長が導師、鴨井・長岡両執行と教学部職員が職衆を勤め、瀬川門跡による落慶を寿ぐ慶讃文を吉田執行長が表白、整備事業の無魔完遂も祈念した。また参列の寄付者や施工関係者らによる
焼香も行われ、法要後は吉田執行長が「多くの方に協力頂いて完成した。まだまだ傷んでいる御堂や参道があり今後も整備に尽力して参りたい」と挨拶が行われて閉式した。
なお、瀬川門跡は同時刻に霊明殿に於いて法楽を捧げ、歴代門跡に再建成満の慶事を報告した。

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