和歌山県伊都郡高野町高野山三〇六の高野山霊宝館（山口文章館長）では大正十年（一九二一）に開館以来、今年で百年を迎えた事から四月十七日より十一月二十八日まで開館百周年記念大宝蔵展「高野山の名宝」を開催している。
同館は金剛峯寺や山内寺院などが所有する文化財の収集、保存、調査、展示の為に建立され、現在、国宝二十一件、重文百四十八件、県指定十七件、重要美術品二件合計百八十二件約二万八千点を含む八万点余が保管され「山の正倉院」と称される偉容を誇っており、本館は登録有形文化財に指定されている。
同展は会期を四期に分け、高野山に伝わる国宝・重要文化財を一挙公開する質・量ともに最大の展覧会である。
運慶作の八大童子立像（国宝）、快慶作の孔雀明王像（重文）をはじめとする彫刻、三大秘宝と伝わる聾瞽指帰（国宝）・諸尊仏龕（国宝）・飛行三鈷杵（重文）は会期中通期展示される。期間中は国宝三十三点、重文百五点、県指定二十九点、国登録十点、重要美術品一点、未指定四十三点の計二百二十一点を展示。

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